【著者】 尾高朝雄 著
【発行】1949年
【頁数】454ページ
著者は、著名な法哲学者である。
1935年に日本評論社から出版された著者の『法哲学』は、1937年に改訂版が出版され、それらをベースに構成、内容を充実させたものが本書である。
とくに法哲学に基本問題を論じた第2編は、新たに章を起こして論じた、とはしがきに記されている。著者の思想を知るには、最適の書である。
なお、本書刊行の時期に憲法学者の宮澤俊義氏との間で行われた、日本国憲法下における主権の所在に関する論争(尾高・宮澤論争)も知られている。
(底本:1949(昭和24)年3月10日発行 第1版)
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予定価格 (PDFのみ):
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3,080円(税込) 2,800円(税抜)
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11,000円(税込) 10,000円(税抜)
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目次
緒論
一 哲学と科学
二 社会哲学
三 法哲学
四 法哲学の問題
五 法哲学の傾向
第一編 法哲学の傾向
第一章 法哲学の成立
一 ギリシャにおける法哲学の成立
二 プラトンの法哲学思想
三 アリストテレスの法哲学思想
四 ストア学派、エピクロス学派、およびキケロ
五 中世の神学的法哲学
第二章 法の形而上学
一 近世初期の自然法論と国家契約説
二 カントの法哲学
三 カントからヘエゲルへ
四 ヘエゲルの法哲学
五 ヘエゲル法哲学の影響
第三章 経験主義の法哲学
一 歴史法学
二 実利主義の法哲学
三 目的法学
四 自由法の運動と法社会学
五 一般法学
第四章 批判主義の法哲学
一 新カント学派と法哲学
二 批判的法哲学の体系
三 法学方法論
四 法の価値哲学
五 純粋法学
第五章 法における理念と現実の結合
一 社会連帯の法理
二 新自然法論
三 全体主義の法哲学
四 民主主義の法哲学
五 法の現象学
第二編 法哲学の問題
第一章 法の本質
一 規範と事実
二 法と道徳の区別
三 法と道徳の牽連
四 社会規範と強制規範
五 法の定立・適用・執行の組織
第二章 法の効力
一 法の妥当性と法の実効性
二 法の段階構造
三 根本規範の実体
四 法と実力
五 主権の本質
第三章 法の理念
一 正義の形式と内容
二 法内在的正義と法超越的正義
三 人間平等の福祉
四 個人主義と国体主義
五 正義と秩序の調和
第四章 法の理念の実現
一 法の理念を実現する者
二 国家における法と政治
三 独裁主義と民主主義
四 個人の権利
五 法と世界
第五章 法学の方法
一 法学における理論と実践
二 法解釈学の任務
三 法規範学
四 法社会学
五 法哲学
参考文献
人名索引